若さを消費するという事について、言語化というか、自分の中で結論を出せた気がする。
いままでは、なんで若さが有利なのか?
なんで若い方が良くて、歳を重ねると不利なのか?という問いにうまく結論を出せないでいた。
例えば、「年齢は関係無いのに、なぜやりたいことを諦めるのか。年齢のせいにして、フリーランスにならないのはなぜ」
と自分自身に問うた時に、うまくこたえられなかった。
「なぜすぐに踏み出さないの?」と問うたときに、年齢や家族を理由にしていることに後ろめたさがあった。
30代、40代、50代でチャレンジし、成功している人は輝いていてうらやましく見えるし、
10代、20代で大きく羽ばたいている人はもはや直視できないくらい眩しい。
10代、20代で成功している方に対し「若いのにすごいね」は失礼な言葉だと思うし、年齢で人の優劣や上下をつけるのはこの時代ナンセンスだ。
年齢は確かにある壁なのに、あたかもないようにふるまっている自分にも違和感を感じていた。
で、ある日ふと腑に落ちた。
「若さ」はやはり強い武器であり、それは必ずゆっくり失われていく。
若者の無鉄砲と、年齢を重ねた人のチャレンジは全く異なるものなのだ。
結論から言うと、若い方がチャレンジしやすく、年齢を重ねるほど動けなくなるのは当然の事だった。
あくまで私の結論なので、粗削りな部分があるかもしれない。
もしかしたら読んで不快になる人がいるかも。
私に「甘い!」と叱りたくなる気持ちが出てくるかも。
その場合はそっとこのページを閉じてほしい。
若者がフリーランスやノマドを目指して、仕事を辞めたり、大学を辞めたりする事を、「若さを消費する」と表現した人を見たことがある。
事実、若者が会社を辞めてチャレンジし、失敗してもリカバリーは余裕だと思う。
20歳で起業して失敗して20代のうちに再度仕事を得るのは、仕事を選ばなければ困難ではないだろう。
若さがあれば、選ぶ仕事の選択肢が多い。
働ける間口が広いのは、時間を切り売りする時給のお仕事だろう。
年齢を重ねると、切り売りできる時間が減るうえに、買ってくれる会社が減る。
年齢を重ねると、売れる時間が無くなるのだ。
どうしたって0から教えて部下にするなら、50歳より20歳の方が採用しやすい。
私が採用側だってそうだ。
父親みたいな年齢の人を採用するよりも、若い人を採用したほうが育成しやすい
また、老人が多い職場で若者が働くことはできるけど、若者が多い職場に老人が入っていくのは至難の技だと感じる。
私の行動範囲で、清掃スタッフや警備スタッフを見てみると、老人が多い。そこに若者が就労することも当然可能だろう。
だが、アパレルやカフェなどの若者相手の接客業に、50代が採用されることは少ないと思う。
「若さを消費する」というのは、健康で、どんな職業にもつける選択肢が多い状態で、ただぼんやり過ごしている事を言うのでは無いだろうか。
年齢を重ねると、「そうはいかない」事が増えてくる。
25歳単身であれば、今月の収入がら5万だとなってもなんとかなりやすい。
日雇い単発の仕事を入れたり、節約したり、ネットカフェで一晩過ごしたり、友達の家に身を寄せたり。
一宿一飯の選択肢が多く、なんとかなることもある。
これが45歳、2人の子どもを育てるシングルマザーだったら?
今月の収入は5万円です。子供の食事も賄えず、家賃も払えない。
家族そろって公園や知人の家に寝泊まりするわけにもいかない。
単発の仕事をしようと思っても、子供がいるので夜中は家を空けられないし、保育園の送迎時間までに仕事を終えないとならない。
私は30歳で求人をいろいろとみているが、45歳の求人は驚くほど少ない。
単身若者の身軽さと、30歳以上で家族を持つ者の状況は異なる。
たしかに年齢のせいにして、人生をあきらめるのはもったいない。
しかし、若者と同じ感覚でいては危険だし、いろんなリスクを計算しながら動く慎重さは必要だと感じるのだ。
そしてこれは若い人たちにも言えて、必ず全員1年経てば1歳齢をとる。
見た目が若くても必ず平等齢をとるのだ。
「今が楽しいし、何とかなるし、人生あっという間だから、やりたいことだけやろ!!!」だけでは危険だよね、と思う。
そりゃ今は月5万あれば生きていけるかもしれないけど、結婚して子供が生まれたらそうも言っていられないんだ。
自分以外の誰かの生活と命を背負うって結構な責任が伴うんだよ、これは私も最近気づいたのだけど。
そして「やりたいことだけやって」いく中で、生きていく力、お金を稼ぐ力がついていればよいけど、若さを消費したまま35歳をすぎてしまうと結構きついよ、と思う。
事実私は、なんにもないまま33歳になってしまったんだ。
大学を卒業して入った会社で、毎日必死に生きてきたけど、その会社を辞めたらもう、生きていくのが難しいほどに何にもなっていないわけ。
私がもし、25歳で独身なら選択肢はもっとあったかもしれない。
物価の安い外国へ移住しながらプログラミングの勉強をしたり、1ヶ月に10日だけ10時間くらい働いて残りはどこかの学校に通えたかも。
でも今は、子どもを二人育てつつ、健康にも不安を抱えながら「これから先の仕事どうしようかな…」と、ぼんやり不安を抱えてる。
物価の安いところへ住んでみようか、と思っても、子どもの転校、夫の職場の問題があり、簡単には解決しない。
そうやって「できない理由」ばかり挙げてしまうし、事実、年齢を重ねるほど「できない理由」はやまほど出てくるんだ。
と、いうことで、無鉄砲やるなら若いうちだし、スキルと自信をつけるのも若いうちの方が当然良い。
年齢を重ねると変化が怖くなるし、できない理由を見つけやすくなり、身動きが取れなくなってしまうから。
私は、できない理由、動けない理由たくさんあるけど、やっぱり自分で楽しい人生を選びたいと思うんだ。
そのために、何をすればいいのかまだまだまだまだ見えてこないけど、こうやってブログで気持ちを整理したり、
毎日もんもんと考えていたりする。
いろいろよさそうなものに手を出してみたりする。
若い20代までをがむしゃらに生きてきたけど、今振り返ってみてもこうやって生きてくしかなかったと思う。
33歳の今、気づけただけだいぶまし。
今が、これからの人生で一番若いし、30歳なんて大人のルーキーだと思ってる。
子どもが二人いて、健康も不安で、身動きもとりにくいけど、その中でできることをやってもがいて、自分の人生を設計していくんだ。
私には、有り余る時間もなければ若さもない。
そのことを認めたうえで頑張っていくんだ。