今思い返せば、小学校、中学校時代の悩みって、対人関係がほとんどを占めていたと思います。
■子供は環境を自分で選べないし、作れない
「人生でいつでも戻れるとしたらいつがいい?」って言われたら、私は間違いなく「今」と答える。
子供時代の私は、幸せだったし、お気楽だったし、楽しかったし、自分は無敵だ!と思っていた時期もありました。
でも、クラスに気の合う友達がいなかったこともあったし、担任の教師が意味不明に怖かったこともあった。
選択権が増える高校生くらいになると、バイトする場所、通う専門学校や大学、部活動など、自分で選べるのですが、小学校中学校の子供たちはほとんど選択権がない。
公立へ行く子供が大多数なので、校風は親権者が住むと決めた地区に左右されます。私立だったとしても、子供が自分の意思で決めることは少なく、親が決めているようなものでしょう。
クラスについても、教師たちがバランスを見て配分するため、自分に合ったクラスが選べないし、例えば「合わない、辛い」という状況でも、クラスが年度途中で変わることはないし、転校するのも引っ越ししないといけないし、と、なかなか環境は変えられないですよね。
もっとひどいと「いじめ」が発生していたとしても、我慢するしかない、なんてことも当然あり得ると思います。
子供は自分の環境を選ぶことができない、特に、小中学校。
これは事実なので、親は子供の様子を注意深く見るべきです。
■しかしながら、思春期の子供は親に助けてほしくない
10歳~15歳くらいって、大人になりたい気持ちが強いし、親離れの時期です。「親、うぜーし」みたいな時期。
今はもしかしたら少し世情が違って、「親子友達」というような感覚で仲良し親子も増えているかもしれません。思春期は、やはり子は親から離れていこうとする時期にあたると思います。
実際私もこの年代の時は友達のことばっかり考えていて、親がそのころ何言っていたかとか、自分が親となにしてたか、なんてほとんど覚えてません。
部活や将来のぼんやりとした不安などでずどんと悩んでいたこともあったのですが、やはり中学生。親にSOS出そうとは思いませんでした。悩みぬいて、自分で飲み込むことができましたし、今もこの暗黒な時期があって自分は成長したなぁ、と思います。
なので、10歳、もしくは中学生に上がる前くらいまでに、親は子供に「自分で考え、対処する地力をつける」本当に無理なら、「SOSを出せるようにする」ということを、教えてあげるべきだと思います。
■いじめは度を過ぎてなきゃどこにでもあると思う
子供って残酷なので、どんな集団にもいじめというか、いじめの芽、みたいなものはあると思うんです。
集団と少し違う子をさげすんで笑ったり、なんとなく仲間外れにしたり、むしゃくしゃしてて、たまたま無視したり、「●●ちゃん、むかつくよね」って悪口言ってみたり。大人の世界にだってありますからね。
子供同士のことだから、当然こういうことはあるんだけど。ターゲットがずっと同じ子だったり、クラス全員が同じことしたり、数日ではなくて数カ月続いたりしてくると、度を越えたいじめに発展してくるかな、と感じます。
度を越えたいじめでなくとも、子供がストレスを感じると体調に支障が出てくる。
子供が原因不明で体調が悪くなっているときこそ、注意深く見るべきです。
親としてはすごく難しいけど、すぐに問い詰めない、責めない、すぐに逃げさせない、我慢させない…。いざ、子供がSOSを出すべき時に出せるように信頼関係を結んでおくことと、耳を傾けることが大事ですよね。
■なんで小学校、中学校って、全員仲良しこよしさせるんだろう
道徳的なことを教育するためなのか、集団行動を統率しやすくするためなのか。
「みんな仲良く、イチガンとならなきゃ!」というのが今思い返すとつらいです。
例えば「合唱祭」。歌が苦手な子だっているし、大きく口を開けたくない子だっていると思うんだけど、多分合唱祭って「全員が一所懸命歌わないとダメ」ですよね。
いや、別に親としては嫌なら立ってるだけで、歌わなくてもいーじゃんて思うのですがね。
「みんなで」「一生懸命」「練習して」「仲良く」「大きな声で歌う」というね。で、クラス優勝目指すんだよね。
私自身は合唱大好きで楽しかったし、いい思い出なんだけど、なんだか今思い返すともやもやする部分もあるんですよ。全然やる気なさげに参加している子は、熱血学級委員からめっちゃ怒られるんです。「●●クン!もっとちゃんとやってよ!」って。今の私がその場にいたら、「歌って強要されるもの?」ってもやもやしてしまいます。
うーん、この辺のもやもやはちょっと、うまく文章にできないなぁ。
とにかく、自分が選んだわけでもない環境やメンバーで、「みんな仲良く精一杯頑張ろう!」というのが納得いってないのでした。
■大人は自分で自分の環境を選べる
大人になれば、どんな仕事に就くか、誰とランチを食べるか、誰と結婚して、どこに住むのか、全部自分で選ぶことができます。
本当に、自由最高!!!
だから、職場でひどいいじめがあるんだったらそんなとこ辞めて違う仕事すればいいし。
例えば「気が合わないけど、大事な取引先の人とランチに行くのか行かないのか」という問題。これ、自分で決めていいんです。会社から命令されて食事に行かねばならないのであれば、それは自分が選んだ会社、選んだ仕事だと認識すること。死ぬほど嫌ならさっさと転職していいんです。
あとは、大人になったら、「同じ集団の人、全員と仲良くしろ」なんて誰からも言われません。でも小中学校だったら、「クラス全員仲良く」しなくてはいけないけど。
大人は、常識ある集団なら、その場にいる誰かが孤立しないように配慮できますしね。ポツンがいたら近寄って世間話をしてみたり、さりげなく会話に入れてない人に話題を振ったり。
もしかして、そういうマナーを義務教育で学ぶという面もあるのだろうか?
そして大人は、自分が選んだ環境にいるから、自由と引き換えに責任も生まれる。自分の人生に対して。
中学校までは、周りのせいにしてもいいかもしれないけど、18歳超えたら、自分の環境は自分が作っていると自覚すべき。
大人になったら、誰のせいでもない「あんたの人生はあんたの責任じゃん」ってなる。
■小中学校の人間関係は…。
で、こんな記事を見つけた。
激しく同意です。
中には、一生の友人を見つけられる人もいるけれど、そうでない人もたくさんいる。
大人になったら、自分で自分の行く場所を選べるから、気が合う人はたくさん見つかるよ。同じような仲間と一緒にいるのは落ち着くよね。
小中学校は楽しい思い出でいっぱいにしてほしい。でも、子供が対人関係で悩んだら、別に今、気が合う友達がいなくたって、絶対大丈夫だって、言ってあげたい。
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