メンタルヘルス

マネジメントで一番大事なのはうつ病者を出さないことだと思う。

 

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部下を持つ立場の人にとって、一番大事なことってなんだろう?

売上を上げること?チームの士気を上げること?メンバーを成長させること?

 

 

うつ病者を出さないこと!!これが最重要案件だと思います!

 

◆実績を上げることを優先しがち。

管理職は部下を管理し、売り上げなどの成果を管理し…っていう、とっても重要なお仕事です。

特に部長や課長などの中間管理職は、上司からはチーム全体の実績を上げるように言われるし、部下からは文句(?)とか主張とか反発とかされて、一番大変なポジションだと思います。

しかも、責任はあるし重いのに、給料や裁量は少なかったりするし…涙

評価や昇進に関わりやすい、「利益」「実績」を優先しがちなんですよね。どうしても。

 

◆会社の仕組みが、中間管理職に利益を優先したマネジメントをさせてしまう

会社での評価の仕方って、やはり数値ですよね。

「何をどれだけ実績につなげたか」

やっぱり、過程よりも結果が重要視されます。

だからこそ、中間管理職が行うマネジメントは、利益をいかに上げるか、という仕事の仕方になるわけです。

 

具体的にいうと、

・できないやつを怒る

・できるやつにどんどん仕事を振る

 

この2パターンです。

 

できないやつを怒ると、できないやつは自信を無くし、会社に来るのが嫌になります。マズローの5段階欲求に当てはめると、4段階目の「承認欲求」が満たされず、5段階目の「自己実現」へ進むことができません。

急にマズローだしてすみません。「マズロー 欲求」で調べてくださいね。

また、会議で怒られたり、重要な仕事を任せてもらえなかったりと、「できないやつ」という烙印を押されることにより、会社の中が居心地悪くなってきます。すると、5段階欲求の3段階目の「組織に帰属したい」という欲求も満たされなくなってきます。

だんだんと欲求の階段を下がり、悪化すると精神を病んできてしまいます。

 

逆に、できるやつ。

実績を上げるには、スーパースターに頑張らせるのが手っ取り早いです。

得意な人に、たくさん任せる。

重要な案件も、仕事の件数も任せちゃう。

「きみにしかできないから」とか言っちゃってね。「期待している」とかいいつつね。

頼られると、ヒトはつい引き受けてしまうよね。

できるやつに仕事を振りすぎて、できるやつはキャパオーバーになっていくんです。

あれもこれも手を付けてて、きちんとやるんだけど、休日出勤はしているし、仕事を持ち帰っているし、きづけば残業もナンバーワン。なんてことはよく見られます。

するとできるやつはだんだんプライベートにさく時間が減り、睡眠時間が減り、リフレッシュする機会が減り、精神を病んでいくんです。

このパターンもよく見られますね。業務偏りすぎだろっていうシーン。

 

 

◆管理職の真価は、うつ病者を出さないことだと思う。

「利益を出す」「実績をあげる」これは会社にとっては非常に大事な命題だと思うけど、休職者を出さないということが非常に重要です。

うつ病者をださないようなマネジメントができているか、会社は中間管理職に徹底させる必要があるでしょう。

 

会社として、うつ病者が出てしまうと、こんなリスクが考えられます。

・休職者が出ると、人員補充をする必要がある(経費増)

・休職者→退職になると、人材のロスになる(採用~育成にかけた経費のロス)

・うつ病者→訴訟のリスク

・周囲の社員、スタッフへの悪影響(休職による人出不足、引継ぎの弊害発生)

 

利益を求めるマネジメントで、うつ病者が出てしまうと、その利益がとんでしまうくらい損失も出るわけです。

人材使い捨てのブラック企業は違うビジネスモデルで動いているかもしれませんが、健全な企業については、うつ病者を出さないような、健全な事業運用を最優先すべきと思います。

 

◆上司が異動してきたら、前の部署での休職者、退職者の数を確認しよう。

私が以前勤めていた会社は、1000人を超える規模の会社でした。

やはり、上司の交代もたびたびありまして、相性が悪い上司にあたると本当に働くのがつらかったです。

特に大事だったのは、直属の上司はもちろんのこと、その上あたりの課長、部長職が誰か、です。本部長や社長のレベルだと、話をする機会もだいぶ減ってくるので、日々の業務に大きくは影響しません。

部内、課内の雰囲気、人事権を握っている人物。業務の裁量を持っている人物の見極めはしっかりと行うことが重要です。

 

◆上司にやばいやつが来たら、さっさと逃げて!笑

私は会社で正社員勤務しているときに、あまり実践できていなかったのですが、「部長が変わったら異動希望を検討する」というのがベストだと感じました。

(今となっては…。)

 

部長が前の部署にいる時に、休職した人、退職した人は何人くらいいたのか、これを参考に。

休職、退職者が2人以上いる場合は危険信号。さっさと部署異動して逃げたほうがいいです。

1つの部署で2人もいなくなってたら、業務は残った人間にかなりの負担でのしかかってくるはず。

自分は精神を病まずに生き残れたとしても、辛いのは間違いないです。

体調不良、精神的な休職、結婚による退職、理由は様々ですが、「続けようと思えば続けられたのに」それでもヒトが辞めてしまうのは上司に問題があります。

 

ただし、産休は上司関係ないことが多いので参考にしないほうがいいですね。

 

 

◆何の仕事をするか、ではなく、誰と仕事をするか。

世の中って考えられない量の仕事があります。

ある程度の規模の会社のサラリーマンの場合、専門職に就く人は少数派です。

サラリーマンは「オールマイティ」を求められ、常に異動の可能性が伴います。

仕事の内容よりも、仕事をする環境を重視するほうが、長く健康に勤めるのには重要なポイントだと思います。

 

◆「あなたと一緒に仕事したい」と思えるマネジメントを。

部下から慕われるのは気持ちがいいですよね。

部下としても、尊敬して頼れる上司がいたら幸せです。

マネジメントは「利益」が優先ではなく、働くメンバーの精神衛生を基盤にして利益を出していける中間管理職が本当の有能な中間管理職だと思います。